計画通り

「そろそろ頃合いかのぅ」

 ウェスペルタティア王国の王都オスティア。
 そこにあるホテルのバルコニーでゼクトは1人、夜空を見上げながら呟いた。
 600年余り、人間界で活動した彼はナギのあまりのバカっぷりに呆れて彼の師匠となった。
 その600年の中で唯一、彼の正体を見破ったのはドイツのとある医者唯一人。
 あの男は才能に溢れていたが、残念ながら彼の主と戦う資格がなかった。
 故にゼクトは彼の主には報告せず、そのまま活動を続けたのだ。

 明日になればウェスペルタティア王国の国王は倒れ、アリカが女王となるが、ゼクトはこの大戦の真相にとうの昔に気がついていた。
 それは単純でエクスキューショナーと名乗る上級魔族やら吸血鬼兵士やらが現れたことがきっかけだ。

 あそこまで露骨にされて気づかない方がおかしい。

「ナギも結局は資格無き者であったか……残念じゃのぅ」

 ナギが資格ある者であった場合、ゼクトの活動は終わり、あとはのんびり暮らせる。
 さすがの彼も600年以上、自分の主と離れ離れというのは寂しいものであった。

「アリカ王女も大変なことになるのぅ……」

 そう彼が呟いたとき。
 噂をすれば影のことわざ通り、アリカの気配を部屋の外に感じた。
 数秒と経たずにドアがノックされ、ゼクトは許可を出す。
 アリカは部屋に入るなり、彼の背後から問いかけた。

「すまぬが、少々聞きたいことがある」

 アリカの声にゼクトはゆっくりと振り返る。
 彼の視界に入った彼女の顔は実に真剣なものであった。

「何か用かのぅ?」
「アシュレイという少女を知っておるか?」

 その名が出た瞬間、僅かに気温が下がったような感じがした。
 ゼクトが何かした、というわけではない。
 言霊であった。

「知っておるぞ」

 ゼクトはあっさりと頷いた。
 その様子にアリカは恐る恐る問いかける。

「その少女は何者だ?」

 ふむ、とゼクトは顎に手を当てる。
 教えたところで魔法界の住民であるアリカにはピンとこないだろうことは容易に想像ができる。
 ならば、とゼクトは少しからかうことにした。

「死と恐怖と破壊を撒き散らす悪魔といったところかのぅ……ちなみにだが、アシュレイというのは数ある名の一つで旧世界では主にアシュタロスと呼ばれておる」

 アリカは寒気を感じ、身を震わせる。

「勇壮にして強大な地獄の大公爵じゃが……そのアシュレイがどうかしたかの?」
「……妾はアシュレイと名乗る少女に夜の迷宮で会ったのじゃ」

 絞殺した、とアリカは言えなかった。
 彼女の言葉にゼクトは思案げな顔で言葉を紡ぐ。

「ふむ……つまり、その少女がアシュタロスであると?」
「そうじゃ。妾が欲しい、と言いおった」

 なるほど、とゼクトは頷きつつ、口を開く。

「普通に考えてアシュタロスが人間界に出てくるかのぅ?」

 極々当たり前の問いにアリカは首をゆっくりと横に振る。
 
「それが答えじゃろう。何、心配することはない。お主が懸想しているナギが何としても守るじゃろう」

 ゼクトの言葉にアリカは顔を真っ赤にし、その場から走り去っていった。
 彼女の気配が部屋から出たことを確認し、ゼクトは笑みを浮かべ呟いた。

「ワシ自身は問いかけただけで否定しておらんのじゃがな。人間というのは自分の信じたいことしか信じないからのぅ」

 そのとき、ちょうどゼクトの視界に姿見が入る。
 何の変哲もないただの硝子だ。
 彼は笑みを浮かべたまま、その姿見へと歩み寄り、その前に立つ。

「普段はナギ達に気付かれぬよう、鏡に魔法をかけているのじゃが……1人部屋というのはいいものじゃて」

 そう呟くゼクトの姿は鏡に映っていなかった。 






 そして、翌日。

 アシュレイは自らの居城にある彼女専用の食堂で空間投影モニターを見ながら、ゆっくりと食事をしていた。
 彼女の本日のメニューはアメリカ牛のステーキ。
 肉厚でありながら、かなり大きい。
 またアシュレイは地味に大食いでもあるので、1枚では足らず、既に3枚目のおかわりに入っている。
 なお、副食はパンではなくライスである。

 アシュレイの傍にはセレステがワインを持って控えており、更に壁際には多くのメイド達が直立している。
 また、アシュレイが座る椅子の背後には彼女を守護するように火のアートゥルである弐と水のアダドーのセブテンデキムが控えている。
 アートゥルの初代及びアダドーの16代目は現在、アメリカに貸し出され、新兵器の実験に付き合っている。
 アートゥルシリーズはつい最近、アシュレイが暇だったので作ったばかりだが、アダドーシリーズはわりと古い。
 初代から15代目までも当然存在しているが、現在ソ連に貸出中だったりする。
 何でも運河を水爆で作ろうとしたが、失敗したので正攻法で作ることになったとのことだ。




「頑張ってるわねぇ」

 呑気な声を上げるアシュレイ。
 画面の中ではアリカを先頭に、紅き翼の面々がオスティアにあるウェスペルタティア王国の宮殿に突入している光景が映っていた。
 多くの兵士達や鬼神兵がその行く手を阻まん、と迫るが紅き翼の敵ではない。
 黄昏の姫巫女とあだ名されるアスナが国王側にいれば話は別だが、その彼女は既に儀式の為に墓守り人の宮殿に移されている。

 そう、今、魔法界の戦争はクライマックスに差し掛かっていた。
 戦争を裏で操っていた完全なる世界という秘密結社は白日の下に晒され、それに協力していたウェスペルタティア王国の王を倒し、墓守り人の宮殿で行われる世界を無に帰す儀式を阻止せん、と紅き翼が奮戦する……そんな状況であった。

 そして、それはアシュレイのシナリオ通りであった。
 完全なる世界は元々彼女が世界システムの観測の為に作った組織だ。
 紅き翼という世界の加護を受けた者達を察知することができ、なおかつ様々なデータも収集できたが故にその目的は達成されている。
 また、魔力枯渇の問題の為に紅き翼が出てきたわけではないが、魔法界を滅ぼしかねない戦争と世界に認知されたが故に紅き翼が出てきたことがニジとベルフェゴールから報告されている。
 つまり、世界の中に世界がある、という状態であっても、世界システムは問題なく働く、という最大の目的も達成されてしまったことになる。

 正直なところ、世界を無に帰す儀式とか魔力枯渇による魔法界の崩壊ということに関してはただの設定でしかない。
 無に帰す儀式としているが、ぶっちゃけた話、ウェスペルタティアを効率的に、かつ悲劇的に滅ぼす為にアシュレイの手により作られたものだったりする。
 わざわざアスナという核を使わなくてもいいのだが、その辺は悲劇さを演出する為だ。



「ああ、さすがプリームムね」

 アシュレイは素直にプリームムを称えた。
 モニターの中ではちょうどアリカが玉座の間にたどり着き、そこで父である国王を殺したところだ。
 そこにはアリカと国王しかいなかった。
 場面を変えてみれば紅き翼の面々はプリームムの指揮の下にセレステを除いたアーウェルンクスシリーズに足止めをされているのがモニターに映った。
 うまいことアリカだけが玉座の間に行けるようにしたらしい。

 そこでアシュレイはモニターを消す。
 もはや見る必要もなかった。

「音楽でも聞きましょう」

 アシュレイが一声出せば彼女の食卓の横に大きな舞台が召喚された。
 そして、たちまち舞台の上に現れる演奏者達。
 総勢300人にも上る、女魔族達によって編成された楽団だ。

 やがて準備が整い、指揮者がアシュレイに一礼した後、演奏が始まった。
 その後、オーケストラの演奏を聴きながら、アシュレイは食事を楽しんだのだった。









 カリカリカリと羽ペンを動かす音が広い部屋に木霊する。
 ベルゼブブは墓守り人の宮殿の最奥部で書類仕事をしながら待っていた。



 アリカ王女がクーデターを起こして既に2日が経過した。
 世界を無に帰す儀式とやらの準備はアーウェルンクスシリーズとデュナミスが行い、必要な魔力が溜まり次第勝手に発動する。
 そして、その魔力もあと僅かな時間で溜まる。
 用意された真実を知った連合軍やら帝国軍やらに墓守り人の宮殿は取り囲まれ、突入まで秒読み段階となっている。

 帝国軍やメセンブリーナ連合軍に関しては間に合わない、と当初は思われたが、マクギル議員の奮闘によりどうにか間に合わせることができた。
 彼は和平派であり、汚職を探っていた為に殺される筈であったが、結局殺されなかった。
 アリアドネー、ウェスペルタティア王国、メセンブリーナ連合、ヘラス帝国。
 魔法界の主要国が参加した一大決戦となるだろう、と彼らは思っていた。

 最奥部で書類仕事をする優男が、人間程度がどうこうできる存在ではないことを知らずに。

 ベルゼブブは手を止めた。
 同時に僅かな振動。
 それは魔法界の連合軍による攻撃が始まったことを示していた。
 
「やれやれ、さっさとここまで来てくれないものかな」

 彼はアシュレイからある情報をもらっていた。
 戦争は既に終結間近であり、紅き翼がいなくとも問題ない状況である、と。

 それは紅き翼が用済みとなったことを意味する。
 世界の加護を失った彼らは……

「ああ、ようやく来てくれたようだ」

 彼は宮殿内部に突入してきた数名の中にアシュレイから聞いていた者がいることも魔力の波長から確認する。
 その者は何でもアシュレイが数百年前に人間社会に仕込んだ使い魔らしく、闇の福音計画の影に隠した為に知る者は彼女しかいない、とのこと。

 真っ直ぐ一本道となっている為に紅き翼が迷子になることもなく、またアーウェルンクスシリーズやデュナミスは準備が終わった後はさっさと地獄に引き上げていた。
 故に邪魔者もいない。

 ベルゼブブが言葉を発してから10分後、紅き翼は彼のいる部屋に辿り着いた。
 扉を開けた彼らは一斉にその身を強張らせた。
 目の前にいる男が、人間などを超越した次元にいることに気がついたのだ。

「ご苦労様」

 ベルゼブブがそう言った瞬間、唯一人を除いた紅き翼の面々の胸に大きな穴が空いた。
 そこから鮮血が吹き出し、やがて彼らはゆっくりと倒れ伏し、アルビレオは表紙の真ん中に穴が空いた魔導書を残して消え去った。

「で、君が彼女が言っていた使い魔君かな?」

 問いに彼は頷いた。
 それは髪を短く刈り揃えた少年であった。

「そうじゃ」

 するとそのとき、音もなくアシュレイが現れる。
 ゼクトは彼女を見るなり、すぐさま臣下の礼を取った。
 
「ゼクト……いえ、メフィスト。久しぶりね」
「アシュ様もお変りなく……」

 何故、アシュレイが紅き翼が世界の加護を受けているかもしれない、と特定できたのか。
 アシュレイとてリアルタイムで世界の全てを知ることはできない。

 特定できたのはひとえにゼクトからのリークだ。
 彼がアシュレイから与えられた仕事は才能ある人間を見つけ、監視しろというもの。
 600年余りの間に何百人という才能を持った人間達と出会ったが、その中でも傑出していたのがナギであった。
 異常な悪運と魔力を誇るナギと出会ったゼクトは以来、彼の余りのバカっぷりに見るに見かねて魔法の師匠となった。
 そして、あまりの悪運の良さに彼はアシュレイに報告したのだ。
 以来、彼の任務は紅き翼の一員として行動するということになった。
 容赦無く襲ってくるエクスキューショナーと称した上位魔族や吸血鬼兵士達にはさすがのゼクトも自分ごと殺すつもりなんじゃ、と思ったのは内緒である。

 もっとも、アシュレイがゼクトは味方だから、と言ってなかったのでベアトリクス達は殺す気であったのは確かであるが……

「さて、僕の頼まれ事はもう済んだ。帰らせてもらうよ」

 ベルゼブブはそう言うとさっさと地獄へ転移していった。
 彼は結構忙しいのだ。

「メフィストフェレス」

 アシュレイがゼクトの本当の名を呼んだ。
 彼はただ平伏し、次の言葉を待つ。

「あなたの功績は極めて大きい……だけども、もう一働きしてくれないかしら?」

 問いにゼクト――メフィストはただ御意、と告げる。
 アシュレイは満足そうに頷き、メフィストの頭を撫でてやる。
 彼女は彼を人間界に送り込んで以後、全く接触していない。
 報告もナギの一件のみであり、それも念話でのものであった。

 つまるところ……メフィストはアシュレイに飢えていた。
 使い魔とは主に触られたり、褒められたりすると普通の部下にそうするよりも万倍も嬉しいもの。
 頭を撫でられる様はまるで子犬のようだ。

「あなたの本当の姿を見せてくれないかしら?」

 問いにメフィストはすぐさま行動を起こした。
 みるみるうちに彼の体が変化していく。
 短かった髪は背中辺りまで伸び、平坦な胸は膨らみ始める。
 同時にその背丈もアシュレイと同じ程度にまで伸びた。

 そこにいたのは白い髪の少女であった。
 その姿は実に美しく、彼女が魂と引き換えに知識を授けたファウスト博士が「メフィスト、お前は美しい」と言ったのも頷ける。
 
 ゆっくりとメフィストはアシュレイの靴先に口付ける。
 そんな彼女にアシュレイは笑みを浮かべつつ、死体となったナギ達へ視線を向ける。

「さっさとやりましょうか」

 アシュレイは当初の予定に従い、アルビレオも含めてナギ達を蘇らせ、仮死状態とする。
 その後、彼女が予定していた記憶を彼らに植え付け、激戦が行われています、ということをアピールする為に適当に魔力砲を放ち、宮殿を内部から破壊する。
 それからアシュレイはナギ達を仮死状態のうちに死なない程度に傷をつけ、満身創痍っぽく見えるようにした。
 全てが終わった後、彼女はメフィストと共に墓守り人の宮殿を後にしたのだった。



 そして、意識を取り戻したナギ達。
 彼らの記憶ではナギがアッパー決めて造物主という黒幕をぶっ飛ばしたことになっている。
 ぶっ飛ばしたナギ自身も造物主を倒した感触がその手に残っている。
 げに恐ろしきアシュレイの記憶操作。
 彼らは用意された記憶に疑問を抱くことなく、そのまま信じてしまった。
 それを責めるのはあまりにも酷だろう。
 世界の加護があったならばともかく、今の彼らにはない。
 勿論、今の状態であっても人類最強と言っても過言ではないが、それでもアシュレイと比べたら天と地ほどの差があった。


「……お師匠」

 ナギは顔を俯かせ、悔し涙を流す。
 彼らの記憶の中では造物主は幽霊みたいなものであり、ゼクトに憑依され、乗っ取られたということになっている。

 今、そのゼクトことメフィストはアシュレイにご褒美としてたっぷりと愛でられて、快楽の中にいると知ったらどう思うだろうか。

「ナギ、まずは儀式を止めねばなりません……そうしなければ全てが終わります」

 アルビレオの言葉にナギは小さく頷いたのだった。





 こうして紅き翼は魔法世界を救った。
 シナリオを書いたアシュレイは自分の思い通りに進んだことに満足しつつ、ウェスペルタティア王国の崩壊を間近で見ようと逆天号に乗って現場へと赴くのだった。









 そして、1983年9月30日。
 その日、魔法世界では戦争の終結を迎えた。
 ウェスペルタティア王国の離宮島において、メセンブリーナ連合及びヘラス帝国は停戦に合意。
 そのまま記念式典及び完全なる世界を打ち破った紅き翼の祝勝会が開かれていた。
 しかし、唯一人、アリカは気が晴れなかった。

 それは世界を無に帰す儀式を封印した代償としてウェスペルタティアの王都オスティアのある無数の浮遊島が崩落するということも勿論ある。
 だが、それだけではない。それは確かに重要であるが、できる限りの対策は女王権限で既にやってあり、あとは時を待つだけだ。

 もう一つの気がかりはアシュレイであった。
 アリカはゼクトとの問答の後も、彼女のことを考えている。

 あのような尋常ではない恐怖をまき散らしていた存在が、自分が首を絞めた程度で死ぬのか、という疑問は拭えない。
 考えれば考える程にアシュレイは不可解な存在だ。
 上位悪魔を召喚できるような召喚師となれば完全なる世界でも幹部クラスとみていいが、ガトウの調査ではアシュレイなる人物は存在しない、とのこと。


「どうかしたのか? 姫さん」

 ワイン片手に気軽に話しかけてくるナギ。
 いつもなら彼の笑顔に心が躍るアリカだが、今日はそういう気分ではなかった。

「いや、少しな……」
「ああ、アルが言ってた女の子の日ってヤツか!」

 ナギの言葉に無言でアリカはその顔面に拳を叩き込んだ。
 一撃でノックアウトされたナギを放置し、アリカは避難の指揮を取るべく、祝勝会の会場を後にした。







 その頃、アシュレイは逆天号に設けられた観覧席に座っていた。
 元々そんな構造にはなっていなかったのだが、一晩でアシュレイが改造し、胴体横部分に張り出しを作ってしまった。
 アシュレイはテレジアに給仕させつつ、のんびりと始まるまで紅茶を楽しむ。




 逆天号が見物にやってきて30分程したとき、地鳴りのような音が天空に木霊し始める。
 その音は大きくなり、アシュレイは席から身を乗り出し、オスティアの方を凝視する。
 大小様々な浮遊島は徐々に傾き始めている。
 またそのオスティア周辺には無数の艦艇が飛んでおり、救助活動にあたっているのがよく分かった。

 元々予期された事態だったのだろう。
 その手際は迅速であったが、アシュレイとしてはウェスペルタティア王国が残ってもらっても困る。
 故に彼女は周辺空域の気流を大幅に乱した。
 たちまちのうちに艦船同士が衝突したり、あるいは艦船に乗り込もうとしていた民間人達が吹き飛ばされていく。
 それだけでは足らぬ、とアシュレイは落ちていく無数の浮遊島の傾斜を大きくしていく。
 すると次々と浮遊島から大勢の人間が、動物が、建物が落下していく。
 
「見なさい、人がゴミのようね!」

 笑いながらアシュレイは言った。
 テレジアは主が満足している様子に満面の笑みを浮かべる。

「ああ、でも、あそこには何人の女達がいて、どれくらいが落下し、どれ程が死ぬのかしらね……それを考えるとぞくぞくするわ……」

 アシュレイにあった感情は悲しみではなく、愉悦。
 綺麗な女が潰れて肉片になる。
 そういうことにも興奮してしまうアシュレイであった。









 このオスティア崩落により、当時オスティアにいた人間達の40%以上が死亡した。
 ウェスペルタティア王国はこれにより崩壊し、アリカ女王はメセンブリーナ連合の元老院により、全ての罪を押し付けられた。
 そして、彼女はケルベラス無限監獄に収容され、2年後の処刑が決まったのだった。

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