そして、彼女は帰還した

 銀河系中心での一大決戦の結果は瞬く間に広まった。
 そして、この戦いで魔族の敗北は決定的となった為、神界は講和を提案。
 地獄はこれを承諾し、ここにハルマゲドンは終結した。
 ただ、双方共に損害は甚大であり、また多くの惑星が戦争開始から流れ弾などで消滅していた。
 地球をはじめとした太陽系にこそ目立った被害は出ていないが、そこから一歩外へ出れば、あった筈の惑星が10個単位で消えていたりする。

 さて、講和条約の内容であるが、魔族全体にとってはそこまで不利なものではなかった。
 ただし、ヤーウェに手を出したアシュレイに対しては非常に不利なものが含まれていた。
 彼女の使い魔や部下及び今回の戦争に参加した軍団全てをコキュートスに永久封印せよ、というのが最たるものだ。

 アシュレイは魔族にとってはゼウスをはじめ、数多の神族を屠った英雄。
 幾ら彼女が封印されているとしても、その復活を確信する魔族は多く、親アシュタロス派と呼ばれるようになる彼らの手助けで僅かな数だが、アシュレイの部下達は凍結から逃れることができた。


 なお、決戦で戦死したテレジア達は戦争終結後、数年で全員が蘇り、そのまま封印と相成った。
 彼女達はその力の強大さから、さすがに逃がすことができなかった。 
 また、アペプをはじめとした魔王や魔神達は蘇った後、コキュートスに永久封印となった。
 地獄政府は実質的に崩壊し、地獄は無政府状態と化した。
 実力者達が軒並み消えた地獄では彼らの領地や城などの略奪が蔓延り、それはアシュレイの城や領地もまた例外ではない。
 多くの魔族によりその領地は切り取られ、城は凶悪なトラップに多くの犠牲を出しながらも、その宝物庫などを荒らした。
 幸いにもリリスやリリムなどの淫魔達や他の女魔族達はアシュレイの命により、加速空間に閉じこもっていた為に手を出されることはなかった。
 封印を逃れたアシュレイの部下達は荒らされる主の領地や城を防衛しよう、と動くには動いたものの数が圧倒的に少ない為に全てを防衛するわけにもいかず、憎悪の火をたぎらせながらその時を待つこととなった。




 そして、光の如く時間は過ぎていった。

 








 アシュレイは落ち続けていた。
 周囲は一面の闇。
 その闇の中を下へ――彼女の感覚からすれば下へと落ち続けていた。
 潮汐力は弱いのか、スパゲッティ化現象はまだ起きてはいない。

『……どうしたものか』

 アシュレイは落ち続けながら考える。
 既に時間の感覚は消えている。
 あの決戦からどれくらい経ったのか、見当もつかない。
 目が覚めたら空に等しかった魔力が全開し、また今もなお纏っている暗黒体の傷なども消えていたことから数百年単位で眠っていたことは間違いはない。
 ヤーウェの右腕を喰らったり、帝釈天を喰らったりした彼女は決戦前と比べてその魔力が数百倍にも上昇している。
 もはやアペプと同等かやや劣る程度のレベルにまで彼女はなっていた。

『このブラックホールは私を封印する為に作られた一種の結界……おそらく、私が死なぬように重力の特異点に達する直前で最初に巻き戻るよう閉空間となっている筈』

 重力の特異点……すなわち、重力が無限大となる地点ではさすがのアシュレイも生きていられるかどうか怪しかった。
 たぶん全力で結界展開して耐えて、でかいの一発ぶち込めば特異点ごと破壊できるような気がする……という曖昧なものでしかない。

 ともあれ、特異点に達してアシュレイが死ねば神魔族のバランスは極めて短時間であるが、彼女の蘇生まで崩れてしまう。
 無用な世界秩序の混乱は神族とて望まない。
 ならばこそ、生かさず殺さずにする必要があった。

『ヤッさんから頂いた血に何かなかったかしらね……いざとなったらブレスぶっぱなしてみよう』

 アシュレイは胸のうちでそう呟き、思考の海に潜り、ヤーウェの記憶や知識を探っていく。
 その間も彼女は落ち続ける。








 どれほどの時間が経ったのだろうか。
 アシュレイは一筋の光明をヤーウェの知識から見出した。
 それは神族において使われる結界の術式であった。
 さらに探り、彼女は結界に関連する知識をピックアップしていき、やがて思考を現実へと戻す。
 その顔は比較的晴れやかだ。
 ブラックホールを使った結界という解答そのものはなかったが、手がかりはあった。
 手がかり無しの状態と比べれば雲泥の差だ。

 アシュレイは落ち続けながらも両手を動かし、一見何もない空間に少し魔力を流してみる。
 すると浮かび上がる無数の魔法陣。
 それは魔族のものではなく、神聖さ漂う五芒星陣だ。
 ただし、それらは恐ろしい勢いで変化している。
 アシュレイは心の中で笑った。
 解除するには彼女にとってもはや十分過ぎるくらいにヒントが出ていた。
 どんなに難解なパズルであっても、解けないものは存在しない。
 なぜならば作った輩が万能ではないから。
 神々といえど、全知全能ではない。それは不完全な存在であるといえる。
 ならば、相克であるが故に解けない光の封印以外ならば、全てが解けてもおかしくはない。


 アシュレイはできる限り多くの陣を視野に収めるべく、その暗黒体の至るところを目へと変化させた。
 無論、これらの目には魔眼作用などはない。
 あえてこうしたのは、万全を期す為に視覚を頼った方がいい、と彼女が判断したからだ。
 そして、彼女は観察を始めた。











 落ちる
 落ちる
 落ちる




 観察を開始してどれほど落ち続けたか、アシュレイには分からない。
 その多くの魔法陣の変化をただ追い続けるのみだ。
 また、変化する時間もまたランダムであることに彼女は気がついていた。
 その時間の幅もまた彼女は観察対象に加えていた。




 落ちる
 落ちる
 落ちる



 人間ならばとっくに気が狂って自殺してももおかしくはない程の長い時間、アシュレイはひたすら観察し続けた。

 そして、彼女は遂に突き止めた。
 魔法陣の変化する速さと規則性を。
 魔法陣は基本的に1.8ヨクト秒プラスマイナス0.02ヨクト秒から9.8アト秒プラスマイナス0.24アト秒で変化する。 
 ちなみにヨクト秒は10のマイナス24乗秒、アト秒は10のマイナス18乗秒だ。
 人間では変化したことにすら気付けない時間であっても、魔神である彼女には気づける時間。
 そして、魔法陣の変化の法則性は宇宙の星々の運行に時定数を掛け、それを微分し、伝達関数を足したものと同じように変化していた。
 彼女がこれらの法則を導きだすことができたのは統計学を用いたからであった。
 統計学とは経験的に得られたバラツキのあるデータから、応用数学の手法を用いて数値上の性質や規則性あるいは不規則性を見いだすもの。
 この大前提にアレンジを加え、魔法的変化や世界的変化をも加えたものによって導きだすことが可能となった。
 これはアシュタロスの教えの一つであった。

 さて、とアシュレイは再び思案する。
 法則が分かったとしても、解除の為にはその変化を止めねばならない。
 さすがの彼女も、こんな落ち続けている状態でヨクト秒からアト秒単位で変化する魔法陣を弄れる程、器用ではない。
 幸いにも魔法陣は全て連動しているらしく、1つの変化を止めれば全ての魔法陣が停止する。
 どれか1つだけでも魔法陣を止めればいい。

 アシュレイはどの魔法陣を止めるのが一番楽かを今度は観察し始めた。
 これは試験の問題の中でどれが一番簡単な問題かを探す作業に等しい。





 落ちる
 落ちる
 落ちる


 彼女は落ち続けたが、今度は先ほどよりも比較的速く、どの魔法陣を解けばいいか発見した。
 変化が1つだけ他の魔法陣と比べて非常に遅いものがあったのだ。
 その変化する時間も常に同じで10.1アト秒。
 その魔法陣はきっとルシフェルが自分に貸しを作る為にわざとそうしたものだろう、とアシュレイはあたりをつける。

『最高指導者にならせてあげないとねぇ……』

 そう彼女は心の中でぼやきつつ、変化の遅い魔法陣に解除の術式を手のひらに込めて、叩き込んだ。
 解除の術式はヤーウェの知識から構築したものだ。
 神族特有の術式であっても、それ自体が神聖なものではないので、アシュレイにも扱える。

 瞬間、全ての魔法陣の変化が止まった。
 彼女は心の中で喝采を叫び、本格的な解除作業に乗り出すのだが、ここから先はアシュレイにとってもはや積み木で作った城を崩すくらいに簡単な作業だ。
 中身が見えれば長時間掛けて観察しなくても済む。
 アシュレイはヤーウェから頂いた知識と自分が持っている知識を組み合わせ、鼻歌混じりで作業を進めていく。
 その中で彼女は反射の術式を見つけ、思わずその巨体を震わせた。
 何も反射はアシュレイの専売特許というわけではない。
 実戦に使うか使わないかは別として、神魔族問わず、それなりに知られている概念だ。
 ただ、アシュレイのみが何の補助もいらすに扱える次元転移シールドと反射が組み合わさると凶悪な防御となるだけであった。
 先の決戦においても、次元転移シールドなんてとんでもないモノを使うヤツが、ただの反射を使うわけがない、という先入観が邪魔をして、甚大な被害を神族に与えていたりする。

 ともあれ、アシュレイがもし力任せにぶち破ろうとしていたら自らの発したエネルギーでもって自滅することになっただろう。
 神族側は確かに神魔族のバランスが僅かでも崩れるのは良くないと考えるが、それとアシュレイが自由になることを天秤に掛けた結果、まだ崩れた方がいい、と判断したのであった。 

 アシュレイは物騒な反射術式を解除し、さらに作業を進めようとしたところで手を止める。
 彼女は考える。
 自分がヤッさんだったら……というか、神族だったら絶対に自分の監視をさせる為に専門の軍団を創設して四六時中見張らせる、と。

『もう力任せにぶち破っても、何の問題もないわね……』

 ブラックホール内に張り巡らされていた反射も解除された今、永久に特異点に辿りつかない単なる超巨大ブラックホールに過ぎない。

『それじゃ、帰るとしましょうか。ああ、でも講和がなされているなら、見張っている連中が死んだらまずいわね』

 だが、とアシュレイは思う。

『事故ってことでいいか。事故で死んだならしょうがないもの』

 力任せにぶち破った際に神族が死んだというのが事故に入るかどうか、甚だ怪しい。
 ともあれ、そうなったとしても彼女にはもうハルマゲドンは起きないだろう、という妙な確信があった。
 神族達も永遠にアシュレイを封じ込めているとは思っていない。
 ならば復活する際の多少の犠牲は目を瞑る……というよりか、下手に揉めてアシュレイが暴れたらシャレにならない被害が出るので目を瞑らざるをえない。

 アシュレイは全身に魔力を漲らせ、そして、それをそのまま放出した。
 彼女の巨体から放たれる膨大な魔力。
 それはブラックホールを軋ませ……やがて圧力に耐え切れずに割れた。
 まるでガラスが砕け散るかのようにあっさりと。


 通常の宇宙空間にでたアシュレイは久しぶりに視界に入ってくる様々な星々の輝きに胸を高鳴らせつつ、予想通りに展開していた神族の軍勢……というよりか艦隊をじーっと見つめる。
 天使が主体で構成されているのか、艦隊の直掩として無数の天使達が舞っている。
 その艦隊の中でアシュレイはどこかで見たような艦があることに気がついた。






 そして、その艦……サンダルフォンは重い空気に包まれていた。


「……幾ら何でも早過ぎる」

 ウリエルは巨大スクリーンに映るアシュタロスの巨大な暗黒体を見、そう呟いた。
 彼はヤーウェから150億の天使達からなる銀河中心守護艦隊の司令長官……すなわち、銀河中心核に作られたアシュタロスを封じるブラックホールを監視する役目を任されていた。
 あの決戦からたった3000年しか経過していない。
 地球では降臨したキリストの分霊が処刑された辺りであり、神界ではルシフェルは未だ反乱を起こしていなかった。
 先の決戦に既にキリストがいたように、人類の歴史に出てくるのは分霊――いわゆる分身体だ。
 本体は太古の昔から神界に存在している。
 もっとも、ギリシャ系神族のように地球に降臨して好き勝手やっちゃう輩もいるのだが。

「どうしますか? ウリエル様」

 そう尋ねるのは彼の副官であり、妹でもある力天使アムラエル。
 神界には既に通報済みであるとはいえ、向こうも混乱しているらしく、何も言ってこない。

「……艦隊全艦及び直掩の天使達に通達。向こうが攻撃しない限り、攻撃するな。功を焦っての先制攻撃だけは絶対に仕掛けるな」

 彼の命令はただちに伝えられた。
 3000年で神族魔族問わず、新しい世代が育ってきている。
 戦争を体験した者は比率的に見れば減少しつつあった。
 新しい世代……すなわち、若い世代は種族を問わず血の気が多い。
 アシュタロスの恐ろしさを知っていてなお、攻撃を仕掛ける可能性があった。

「アシュタロス、長距離転移に入ります。地獄へ帰還するものと思われます」

 オペレータからそんな報告が入る。
 ウリエルが目をやれば巨大な魔法陣がアシュレイの暗黒体の上下に構築されていた。

「あ、アシュタロスより通信!」

 オペレータの声にブリッジ内に緊張が走る。

「見送りご苦労……とのことです……」

 重い空気は一気に霧散し、何とも言えない空気がブリッジに漂う。

「やれやれだ」

 ウリエルは溜息を吐いた。
 交戦やむなし、と覚悟を決めていただけにアシュレイの言葉はその緊張の糸を断ち切るには十分過ぎた。
 精神的ダメージをウリエルに与えたアシュレイはその場から粒子となって消えていった。

 この復活により、アシュタロスの名は神族達にとって恐怖の権化となった。
 彼女は神界において様々な異名がつけられることになった。
 「黒翼公」「勇壮にして強大な地獄の大公爵」「邪悪で狡猾な竜」などであるが、最も広まった異名はそれらではなく、とてもシンプルなものであった。
 それは「恐怖公」であった。










 アシュレイは帰ってきた。
 彼女は地獄の土に足をつけ、懐かしい風景に思わず全ての首を高く上げ、咆哮した。
 それは地獄の最上層から最下層まで響き渡り、ありとあらゆる者を震撼させる。

 同時にその咆哮はコキュートスの封印をも解いてしまう。
 神族が地獄に乗り込むわけにもいかず、封印を施したのは魔族達。
 彼らは元々乗り気ではなかったが故に、結構いい加減に封印していたのだ。
 封印されているという事実が重要であって、何かの拍子に封印が解けてもそれは事故だからしょうがない、という感じである。
 もっとも、さすがにアペプ達の封印が解けたりすると言い訳ができないので、こちらはそれなりにしっかりとされていた。


 たちまちのうちにコキュートスより溢れ出るアシュレイの軍勢。
 彼らは主の反応を見つけ出し、すぐさまその下へ向かう。





 数分と経たずに彼らは集結を完了する。
 地獄の大地を覆いつくさんばかりの大軍勢。
 アシュレイの戦術は下級・中級魔族をとにかく大量に投入するという物量戦術であったが故にその軍団は下級・中級魔族がほとんど。
 だが、今、彼女の前にいるのは先の決戦を生き残った連中だ。
 彼らは皆、レベルアップを果たし、その力を大いに増大させていた。
 生き残ったといえど、元々の総数が予備も含めれば5000万という凄まじい数だ。
 先の決戦では予備も軍団に編入し、全てを投入した結果、およそ5分の2の2000万が戦死した。
 残った数は3000万。これだけでも十分に膨大な数であった。

 いつの間にか、アシュレイの目の前に片膝をつき、頭を下げる6人の姿があった。
 テレジア、ベアトリクス、シルヴィア、エシュタル、ディアナ、そしてフェネクス。
 彼女達のやや後ろにベルフェゴールやニジの姿もある。
 ニジは加速空間の留守組であったが、アシュレイの魔力を察知して加速空間から出てきたのだ。

 やがてアシュレイはその暗黒体を解き、人間形態となった。
 そのとき、彼女の横合いに現れたとある人物。
 彼は片膝をつき、頭を下げ報告した。

「アシュ様、ご帰還なされたばかりで申し訳ありません」
「ヘルマンじゃないの。どうかしたの?」

 彼――ヘルマンは頭を下げたまま告げた。

「テレジア殿より領地や城を保全せよ、というアシュ様の封緘命令書を受け取りましたが、私の力及ばず城や領地をならず者共に……私と同じく封印処置を逃れた者達を率いてたった数%の領地をならず者共から防衛するのが精一杯でありました」

 如何なる処罰も受ける所存です、と彼はそう付け加え、口を閉ざした。

「どれくらい経ったかわからないけども、どうやらテレジア達も封印されていたみたいだし……そうね、ヘルマンには罰を受けてもらうわ」

 アシュレイは悪戯を思いついた子供のような笑みを浮かべた。
 ヘルマンは覚悟を決め、その時を待つ。

「ヴィルヘルム・ヨーゼフ・フォン・ヘルマンを私の領土を守護した功績を称え、侯爵に任じる」

 ヘルマンは思わず顔を上げた。
 信じられないといった表情だ。

「侯爵となったからにはより一層私にこき使われてもらう。それが罰よ」

 ヘルマンはアシュレイの言葉に頭を下げ、叫ぶ。

「粉骨砕身、尽くさせていただきます!」

 そんな彼にアシュレイは満足気に頷き、告げた。

「さて、ならず者共を叩きのめすとしよう。リリス達も加速空間で首を長くして待っているに違いない。サクっと終わらせましょう」
「アシュ様、逆天号及び魔神兵、鬼神兵はいつでも可動できます。うまく隠しておきましたので……」

 ベルフェゴールが頭を下げたまま告げた。
 アシュレイは相手が可哀想、と思いつつも、容赦なく勅命を下す。

「我が領土を全て回復せよ。立ち塞がる者全てを征伐せよ。アシュタロスの名を地獄に再び広めよ」

 後に征伐戦争と呼ばれることになるこの戦いで、アシュレイは短期間で全ての領土を回復し、居城をならず者達から解放した。
 凄惨極まる一方的な虐殺が行われ、若い世代達はアシュタロスの名を恐怖と共に知ることになった。
 ともあれ、アシュレイは全てに決着がついたことに満足し、ようやくゆっくりと休めることに手放しで喜んだ。

 それからしばらくの間、アシュレイは地獄でのんびり過ごすことになった。
 ルシフェル達が堕天して、彼女のところに挨拶しに来て、ルシフェル――サタンが最高指導者となったことや、ヤッさんが隠居宣言をして、キーやんに最高指導者の座を譲ったことなど色々とあったが、それら全てにアシュレイは関わらなかった。


 
 アシュレイが再び表舞台に出てくるのは西暦1300年代、百年戦争が始まる頃のことであった。

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