Categotry Archives: 小説

戦雲

 出発する際、高順は賈詡にいくつもの書状と自らが持つ全ての書物及び金銭を渡していた。 書状についてだが、これは賈詡の観察眼を疑うわけではない… (more…)

急変する事態

 季節は巡り、高順が尊皇討奸の目標を掲げて早3ヶ月が経過した。 彼女はこの間、ただひたすらに仕事を真面目にこなしつつ、賈詡と策を練り、張遼と… (more…)

彼女達の気持ち

 張遼と高順はお互いに盤面を見つめていた。 そこにあるのは囲碁ではなく、高順が作成した盤面上での戦争ゲーム。 いわゆる兵棋演習といわれるもの… (more…)

それぞれの方針

 董君雅は頭を悩ませていた。 先の高順の賊退治についていった兵士達を問い詰めてみれば埃が出るわ出るわで呆れてしまった。 そして、とどめは先日… (more…)

危機一髪

「どうしてこういうことをするんですか!」 董卓は珍しく怒っていた。 今、彼女は高順、賈詡をお共に董君雅の膝元から離れた街にやってきていた。 … (more…)

覆水盆に返らず

「高順、此度の討伐、ご苦労様」 董君雅の前に高順、そして賈詡はいた。 臣下の礼を取る2人に顔を上げるよう董君雅は言い、ついで尋ねる。「どうだ… (more…)

勝手にやって勝手に帰ります

「どういうことですか!」 バン、と賈詡は机を叩いた。 彼女の前には村の長とその補佐役達。 彼らは役人ではなく、この村の住民だ。「しかしですね… (more…)

大器晩成

「……居心地悪いなぁ」 高順は思わず呟いた。 彼女は今、董君雅の膝元を離れ、1週間ほど行軍したところにある街にやってきていた。 さすがに膝元… (more…)

彼女の立ち位置

  高順が董君雅の下へきて早3ヶ月。 いきなりやれ、と言われて書類仕事をできる程に高順は超人ではない。 彼女はまず書類の書き方や見方を習い、… (more…)

超鈴音

   吹き出したお湯は勢い良く振りかかる。 彼の赤毛が水を吸って垂れ落ち、そのしなやかな筋肉のついた体はゆっくりと緊張から解きほぐ… (more…)

とある転生者の話

 最近の神界や魔界では適当な人間を殺して転生させるのが流行っている。 勿論、ただ転生させるのではなく、その転生者が望むゲームやマンガの能力や… (more…)

親子丼

 アシュレイは魔族であり吸血鬼であり淫魔である。 多種多様な属性を持っている彼女は当然、人間と同じ体の構造であるわけがない。 彼女が両性具有… (more…)

光陰矢の如し

 華雄と別れて早2年。 高順は順調に武を、知を磨き、彼女が書いた紙は束ねられ、数冊の本となっていた。 そんなある日。「そろそろあんたも出てみ… (more…)

好敵手?

「ふぅ」 彼女は一息つき、筆を休める。 簡素な机の上にある無数の紙の束。 現代と比べれば質は悪いが、意外にもこの時代では既に紙が広く普及して… (more…)

始まりは好奇心

 彼はオタクである。 一口にオタクとはいっても、その種類は様々だ。 車オタク、アイドルオタク、鉄道オタク…… オタクとは元々は蔑称ではあるが… (more…)

コラボ(ルシアン氏 それはとても綺麗な空で……)

CE71年5月1日 アラスカ JOSH-A アズラエルは、衝撃の事実を司令部要員から伝えられた。 「大気圏外より高速飛翔体接近中! 数、およ… (more…)

コラボ(久住氏 ネギま!の世界に行ってきて)

 その日、アシュレイは魔法界はグラニクスにいた。 自由都市の名の通り、殺しも頻繁に起こる無法な場所であったが、アシュレイを殺せるような輩は世… (more…)

大晦日スペシャル

「今年も残り僅かね……」 アシュレイは玉座に座り、ぽつり呟いた。 12月31日――いわゆる大晦日だ。 とはいえ、加速空間込みで何億年、抜きに… (more…)

クリスマスなんて死ねばいいのに……

 唐突だが、アシュレイが1年のうちに極めて不機嫌になるときが2日ある。 その2日間に関係しているキーやんは毎年懲りもせず、アシュレイに招待状… (more…)

きな臭い動き

 アシュレイは帝国ホテルでの会食の後、そのまま千鶴とあやかの2人をスイートルームに誘って美味しく頂く……ということはしなかった。 彼女くらい… (more…)

巡る季節・早咲きのヒルガオ

 アシュレイは京都の一件を上――すなわち、日本政府に非公式に調査依頼を要請した。 この一件は政府高官及び軍高官の間で京都某重大事件あるいは陸… (more…)

とある特殊部隊隊員

 亜子の治療を行ったアシュレイはその夜、祇園の某料亭に赴いていた。 見事な日本庭園に面した特別室。 アシュレイは月光に照らされ、幽玄の美しさ… (more…)

彼女の傷の理由

 近衛詠春は難しい顔をしていた。 彼の目の前にはつい先ほど、やってきた憑きものが憑いた少女がその背中を露にしている。 少女の綺麗な背中には異… (more…)

聡明であるが故に

「全く、何で私が地上になんぞ行かねばならんのだ」 エヴァンジェリンは憤慨していた。「アシュ様に直接言えばいい」 対するフェイトは至極当然な言… (more…)

危険日

 アシュレイは言うまでもないが、温厚な性格ではない。 だからといって常に不機嫌であるかというとそうでもない。 しかし原因がなく、ただ何となく… (more…)

次代の守護者達

「ふぅ……」 ゆっくりと彼女は息を吐き出した。 今年で15歳となる彼女は若輩の身ながら、既に熟練の陰陽師達からも実力において一目置かれていた… (more…)

映画監督アシュタロス

 アシュレイは玉座に座ってネギの様子をディスプレイで見ていた。   麻帆良学園の図書館島地下に設けられた秘密修行場でネギはアルビレオにしごか… (more…)

堕ちる者、変わる者

 ネギ襲撃失敗からしばらく経った後、アシュレイは麻帆良にいた。 その理由は学園長の近右衛門と会合の為であったが、それも既に終わり今のアシュレ… (more…)

駄目駄目な紳士達

「静かなところだ」 ヘルマンは眼下に見える村を見下ろしながら、そう呟いた。 つい数日前に下ったアシュレイからの勅命。 それはウェールズにいる… (more…)

気高い女王の末路

「あらあら、先客がいらっしゃるようね」 アシュレイはにこやかに笑いながら、アリカの髪を掴んでいる元老院議員に声を掛けた。 すると彼は何者だ、… (more…)

計画通り

「そろそろ頃合いかのぅ」 ウェスペルタティア王国の王都オスティア。 そこにあるホテルのバルコニーでゼクトは1人、夜空を見上げながら呟いた。 … (more…)

悪魔の鑑

「あーあーあー!」 叫びつつ、彼女は頭を掻きむしる。 するとその長い黒髪がよく揺れる。「アシュ様の使い魔使いの荒さは何とかならないの!?」 … (more…)

秘密会合

 1982年6月――日本 横須賀 午後22時 日本海軍御用達料亭である魚勝。 海軍関係者からはフィッシュと呼ばれ、パインと呼ばれる小松と共に… (more…)

首都の真ん中で、呪文を放つ

 メセンブリーナ連合の首都メガロメセンブリア。 その中心街から少し離れたとあるビルの最上階に彼らは集まっていた。「有史以来、悪魔というのは異… (more…)

反則的な人類

「よろしいのですか?」 フェイトは問いかけた。 今、彼は拠点としている墓守り人の宮殿ではなく、ウェスペルタティア王国の宮殿の一角にいた。 そ… (more…)

堕ちた乙女

 夜の草原を少女は歩いていた。 今年で13となった彼女はこれが夢である、と朧気ながら気がついていた。 彼女の記憶は確かに自室のベッドで寝たと… (more…)

全ては我が欲の為に

 ある日、アシュレイは居城で客を迎えていた。 客といっても、サタンやベルゼブブなどの魔王連中ではない。 その客は単純な力ではそこらの下級魔族… (more…)

恐怖公の怖いもの

「まあ、妥当な判断かしらね」 神界からの今回の一件に対してのケジメとしての要請、それをサッちゃんは受け、アシュレイもまた受けた。 その要請と… (more…)

全ては彼女の思惑通り

「随分と思い切ったことをされたものだ」 テレジアは上がってきた書類を見つつ、アシュレイがやったことについて素直に感想を述べた。 近衛明日香は… (more…)

悪魔らしい話し合い

 地獄にて必要なことを済ませたアシュレイは京都へと戻っていた。 彼女はシルヴィアとベアトリクスから特に何もなかった、という報告をそこで受ける… (more…)

いつも通りの彼女

 アシュレイは京都には戻らず、まだ地獄にいた。 彼女にはやることが幾つかあったのだ。 桔梗をアシュレイはさっさと転移魔法で地上へと戻したこと… (more…)

苦労する者達

「……拙者、運が悪かったのでござるかな」 そう愚痴りつつ、天井にへばりついているのは長瀬桔梗。 彼女は近衛紅葉暗殺にやってきたものの、何だか… (more…)

露になった恐るべき計画

「犯人は彼女だ」 ウリエルは険しい表情でそう告げた。 その言葉にラファエルは僅かに眉をひそめる。 信仰とは神族にとって力である。 だが、最近… (more…)

彼女達はニート剣士ですか?

  アシュレイは不満であった。 何が不満かというと、闇の福音計画が一向に進まないことに。 仕方がないのでテコ入れの為に彼女は紅葉の護衛を暇を… (more…)

超バランスブレイカー

 エヴァンジェリンは教皇領――現在でいうバチカン市国にやってきていた。 アヴィニョン捕囚により、権威を失ったかに見えたが、それも昔のこと。 … (more…)

彼の名は……!

 外から聞こえる蝉の声。 風に吹かれ、涼しげな音を奏でる風鈴。 初夏の日差しを簾が遮り、アシュレイは天ヶ崎家の居間にてエヴァンジェリンからの… (more…)

似たもの同士

 エヴァンジェリンが地上侵攻を開始して早数年。 彼女は予定通りに東を攻め、ロシアの大地に乱立していた諸王国を滅ぼした後、バクーを完全に占領し… (more…)

捨てられた者達の復讐劇

 エヴァンジェリンは見つめる。 天空にある紅い満月を。 エヴァンジェリンは見つめる。 眼下にいる自らの軍勢を。 月明かりに照らされる、反射す… (more…)

忙しない彼女と陰陽師

「……おお」 アシュレイはあるものを見つけ、思わず声を上げてしまう。 里帰りしていた彼女はつい数日前に地上に戻ってきたが、京都にそのまま向か… (more…)

新たなる者達

 ニジは応接室でそわそわしていた。 そんな姉とは裏腹に妹のザジは平然としている。 ニジはこれからザジをアシュレイに紹介する。 いきなり大変な… (more…)